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年次大会
大会報告:第40回大会 (1992.6.6-7 東京大学)
第40回大会開催のご挨拶

第40回関東社会学会大会をお引き受けするにあたって

大会開催校理事 
庄司 興吉 (東京大学)

 今回、東京大学で関東社会学会の大会をお引き受けさせていただくことになりました。関東社会学会はとりわけ若い人たちの活躍で支えられている学会で、本学の助手や大学院生諸君、ならびに本学から他の大学や研究機関に就職したばかりの諸君がたいへんお世話になっているので、本学としてもできる限りのことをしなければと考えていたところです。

 今年度の大会では、理論、環境、不平等、エリア・スタディーにかんして4つのテーマ部会が設けられ、それぞれ2〜3人の報告者とコメンテイターが立たれて、活発な議論が展開されると聞いております。いずれも重要かつ時宜にかなったテーマで、どんな報告が行われ、どんなコメントが加えられて、どんな議論がなされるのか、今からたいへん楽しみです。

 このほかに自由報告もいろいろと用意されているようです。1970年代以降のパラダイム論議がなお続いているなかで、ソ連、東欧の崩壊を中心とする世界史的な大変動が起こり、社会学のあり方があらためて根底から問われている今日、新しい展望を開く生産的な議論が展開されることを期待しています。

 本学の建物や施設は、ご存知のように一般に古く、あまり便利とはいえません。しかし、現在のスタッフと大学院生諸君および学部学生諸君で力を合わせて、できる限りのお世話をさせていただくつもりですので、どうかお気軽においで下さいますようお願い申し上げます。

 私どものお世話に行き届かないことがありましたら、何なりとお申しつけ下さい。今年度の大会が多数の会員・非会員の参加をえて、盛大に行われるよう念じています。

第40回関東社会学会大会を顧みて

会長 鈴木 幸壽

 どのような学会であれ、毎年恒例的に開催される(しなければならない)大会のための、いわば「お膳立て」には大変苦労するものですが、今次のわれわれの学会の場合も、無論その例に洩れませんでした。しかし有能な各理事の方々の熱心な審議による四つの「テーマ部会」の構成案作成、そして各部会を盛り上げてくださった司会者、コメンテーター、リポーターの諸氏の積極的なご協力、さらには2日間にわたって今次大会の開催校として諸事万端こころ配りをして頂いた東京大学社会学研究室の庄司興吉教授ほか皆さんのお蔭で、無事成功裡に終了できたことについて、改めて厚くお礼申し上げます。

 さて、現在関東社会学会の会員数はすでに500名を突破し、大世帯になりました。今年は40回ということですが、第1回(1953年)大会の頃からの様子を知る者の一人として、この40年を回顧しますと、まさに今昔の感を禁じえませんが、ただ会員数の増加即社会学の発展に直結するというものではないでしょう。しかし私として欣ばしいことは、社会学研究者の底辺が大いに拡がり、専門分化が益々進むと共に、若い方々が旺盛な研究意欲をもっておられることでした。このことは大会の自由報告に如実にあらわれていたと思います。

 ただ自由報告の場合、発表者の数にもよりますが、与えられた発表時間がきわめて短く、十分意をつくしえないという憾みが依然として解決されないのが現状です。このことは全国大会にもみられ、何とか打開策がないものかと思案の種になっています。学会での口頭発表は、発表者と聴衆との真剣勝負の場とさえ言えなくないわけですので、今後改善の方途を見出すべく、十分考慮していきたいと考えております。

 最後にもう一点。会員全体のいわば「共有財産」ともいうべき『年報社会学論集』(第五号)を大会当日お手許に配布しておりますが、これも大会に付随した重要な仕事でした。編集理事の方々の献身的なご努力によって配布できましたことを欣んでおります。欲を言えば、口頭発表の内容を論文として執筆していただけば、学会の活性化につながるのではないかと愚考しております。大会をふりかえって若干所感を述べさせて頂きました。今後とも学会に対しご協力の程をお願いする次第です。

第40回関東社会学会大会報告

研究委員会担当常務理事 米地 實

 第40回関東社会学会大会は、去る6月6日(土)・7日(日)の両日にわたって東京大学(本郷キャンパス)で開催され、大会参加者は会員132名、非会員79名、延べ211名、成功裡に無事終えることができました。

 本年度は4部会、「理論部会」「環境部会」「不平等部会」「エリア・スタディ部会」と「自由報告」部会が設定されました。「環境」「不平等」「エリア・スタディ」部会は今年度より新たに設けられた部会でしたが、担当理事・委員のご努力によって、充実したものになりました。来年度もこれらの部会は継続されることになりましたので、いっそう充実した部会になると思われます。

 今大会のためにご尽力くださいました東京大学の皆様、事務局担当の早稲田大学の皆様方に厚く感謝、御礼申し上げます。

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