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年次大会
大会報告:第38回大会 (1990.6.23-24 成城大学)
第38回大会開催のご挨拶

第38回関東社会学会大会にあたって

委員長 青井 和夫

 関東社会学会も、本年で第38回大会を開催するまでに成長しました。会員数も400名をかなり上回企業でいえば、小企業から中企業へ脱皮しなければならない時点に到達したと言えましょう。そこで今回は思い切って、学部に社会学科も大学院に社会学専攻コースも置かれていないのを承知の上で、成城大学の森岡先生に大会開催校をお願いしましたところ、心よくお引き受け下さいました周知の如く、成城大学には「民俗研究所」があり、日本民俗学のメッカでもありますので、誠に喜ばしい限りです。

 幸いテーマ部会も、理論部会は「現実から理論へ――モダニティを問い直す」、社会主義部会は「東欧の変動と現代社会主義」、ジェンダー部会は「ジェンダーと社会参加」、エスニシティ部会も 「日本社会と国際結婚」に決定しましたので、会員諸氏のご参加を期待しています。小学会から中学会への組織がえにつきましても、総会で皆様のご意見をお聞きしたいと思っています。何卒よろしくお願い申し上げます。


第38回関東社会学会大会をお引き受けするにあたって

森岡 清美 (成城大学)

 成城大学には社会学科も社会学専攻も置かれていません。したがって、組織としてお受けできないのに、このたびあえて大会の開催校をお引き受けしました。万事、不慣れのため不手際が多く、ご迷惑をおかけすることが少なくないと懸念されますが、お受けしたからには心をひきしめて努力をしたいと思っております。不行き届きのところはお許しいただきますよう、お願い申しあげます。

 成城大学は1950年、旧制の成城高校の後身として発足し、40年の歴史をへた現在、経済学部・文芸学部・法学部の文系3学部からなっております。教員のなかには関東社会学会会員は僅か2名 ・・ しかいませんが、日本社会学会の会員はそのほかに3名おり、いずれも協力を約束してくれていますそこで村田裕志氏を実質的な中心とし、大学院の日本常民文化専攻および文芸学部文化史学科の学生さらに短期大学の学生の応援をえて、2日間の大会のお世話をさせていただくつもりです。どうぞよ ・・ ろしくお願い申しあげます。

 成城学園は新宿から小田急の急行で15分余りかかります。地理的には便利とはいえませんが、成城の町並みには一見ヨーロッパの町のような楽しさがあります。どうぞ、多数ご参加くださって、社会学科のない成城大学によい刺激を与えてくださいますよう、お待ち申しあげております。

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第38回大会を終えて

鷹取 昭
(常任委員・研究担当・日本大学)

 第38回大会は、去る6月23日(土)、24日(日)の両日にわたり、成城大学で開催されました。大会参加者は196名(内、会員121名、非会員75名)で、延べ人数では300名近くになっており、盛会裏に大会を終えることができました。

 本年も、昨年と同じく、4つのテーマ部会と3つの自由報告部会を設けることができました。

 テーマ部会のうち、エスニシティ部会、ジェンダー部会および社会理論部会の3つは、継続部会であるということもあって、本年は少々視点をかえて、それぞれ、「日本社会と国際結婚」、「女性と社会参加」、「現実から理論へ――モダニティを問い直す」というテーマのもとで、報告と議論が展開されました。3部会とも、熱心な討論が繰り広げられていましたが、本年度の試みがいちおうの成功を治めることができたものと、研究委員会一同僖しく思っております。

 「社会主義国における運動と統合」部会は、本年、はじめて設けられたものですが、テーマを「東欧の変動と現代社会主義」とし、会員外の岩田昌征・深谷志寿両氏の報告があり、その後、活発な質疑応答および議論が展開されました。社会主義諸国の現状を考えるとき、まことに意義深い試みであったわけですが、若い方々の参加がやや少なかったのが残念でした。

 自由報告部会は、本年度も3会場で開催することができましたが、報告者は若い研究者の方々が多く、報告のいずれもが新しい視点をもったものであり、今後の研究の展開と成果に大きな期待がもたれるのものであったと思います。

 大会開催当日は、むし暑い2日間でしたが、成城大学のご好意により、全会場と会員控室としてエア・コン設備のある部屋が提供されていましたので、幸いにも暑さ知らずのうちに大会を終えることができました。

 以上、大変に充実した、有意義な第38回大会でしたが、これも、日本社会学会会長というお忙しいなかを本体会のためにご尽力下さいました森岡清美先生、委員をお引き受け下さり、準備のためになにかとご配慮いただいた村田裕志先生、および成城大学の関係者の方々のお力があってのことと深く感謝申し上げます。また、2日間にわたりご協力いただきました諸先生方および司会などでご協力願いました諸先生方にも、この場を借りて御礼申し上げます。

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