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年次大会
大会報告:第55回大会 (報告要旨・報告概要:修論フォーラム)

修論フォーラム


セッション1〔1B棟・2階 1B202講義室〕 司会:奥村  隆(立教大学)
1. 「東京帝大新人会の歴史社会学
――政治的主体としての『青年』の成立と帰結」
後藤 美緒(筑波大学)
コメンテーター:井腰 圭介(帝京科学大学)
2. 「文化大革命の記憶と忘却
――回想録の出版にみる記憶の個人化と共同化」
福岡 愛子(東京大学)
コメンテーター:片桐 雅隆(千葉大学)
3. 「中絶はなぜ「悲しいこと」か
――『身体的』経験のつくる齟齬と孤立の形」
熱田 敬子(早稲田大学)
コメンテーター:柘植 あづみ(明治学院大学)

セッション2〔1B棟・2階 1B203講義室〕 司会:玉野 和志(首都大学東京)
1. 「東京の在日インド人コミュニティ
――IT技術者から見る日本の外国人政策の現状」
小山田 基香(立教大学)
コメンテーター:田嶋 淳子(法政大学)
2. 「我が国におけるフィリピン人女性労働者の就業実態と政策
――『エンターテイナー』の労働者性を中心に」
松下 奈美子(一橋大学)
コメンテーター:小ヶ谷 千穂(横浜国立大学)
3. 「世論と表象のポリティクス
――戦後デモクラシーにおける世論の制度史」
鄭 佳月(東京大学)
コメンテーター:宮島 喬(法政大学)

開催報告 奥村 隆(立教大学)
開催報告

 昨年度、第3回研究例会として開催された「修論フォーラム」が、2年目の今年は筑波大学での学会大会第1日目午前(6月16日(土)10:00〜12:30)に開催されました。今回は、2006年度に修士論文を提出した5大学・6名の報告者を2つのセッションに分け、修士論文の概要の報告と、報告者が希望したコメンテーターからのコメントと応答、参加者をまじえた討論が行われました。

 このうち、セッション1(司会・奥村隆)では、後藤美緒氏(筑波大学)「東京帝大新人会の歴史社会学――政治的主体としての『青年』の成立と帰結」(コメンテーター・井腰圭介氏)、福岡愛子氏(東京大学)「文化大革命の記憶と忘却――回想録の出版にみる記憶の個人化と共同化」(コメンテーター・片桐雅隆氏)、熱田敬子「中絶はなぜ『悲しいこと』か――『身体的』経験がつくる齟齬と孤立の形」(コメンテーター・柘植あづみ氏)の3報告がなされました。また、セッション2(司会・玉野和志氏)では、小山田基香氏(立教大学)「東京の在日インド人コミュニティ――IT技術者から見る日本の外国人政策の現状」(コメンテーター・田嶋淳子氏)、松下奈美子氏(一橋大学)「我が国におけるフィリピン人女性労働者の就業実態と政策――『エンターテイナー』の労働者性を中心に」(コメンテーター・小ヶ谷千穂氏)、鄭佳月氏(東京大学)「世論と表象のポリティックス――戦後デモクラシーにおける世論の制度史」(コメンテーター・宮島喬氏)の3報告がなされました。

 同時に開催されたこの2セッションにはあわせて40名ほどの参加者があり、コメンテーターからは修士論文を事前に深く読み込んだ評価のコメントや厳しい質問がなされ、大学院生を中心にした参加者からも多くの質問・発言がありました。その後、報告者・コメンテーターからは、他大学の先生からのコメントはたいへん貴重だった、大学間でこうした機会を持つことに意義を感じたといったご意見と同時に、セッションの後に自由に意見交換できる懇親会のような機会があればよかった、大会報告に対するこのフォーラムの位置づけをより明確にする必要がある、など運営上の問題に対するご意見もいただきました。

 旧理事会ではこの新しい企画が一定の成果を挙げたと判断し、上記のご意見にあるような運営にあたって多くの課題があることを含めて、新理事会に、継続して開催の方向での検討をお願いしたい、との引き継ぎを行いました。この2年間の企画を支えて下さった会員のみなさまに深く感謝するとともに、この試みが多くの参加者を得てさらに発展していくよう、今後ともみなさまのご協力をお願いいたします。