開催日程
テーマ: |
「修論フォーラム」の開催について |
日 程: |
2006年5月27日(土) 13:00〜18:00 |
場
所: |
立教大学
池袋キャンパス
12号館地下1階 第2会議室、第3・第4会議室 |
「修論フォーラム」の報告と次年度大会での開催のお知らせ
奥村 隆(立教大学)
今期理事会の新しい試みである「修論フォーラム」が、第3回研究例会として5月27日(土)13時〜18時、立教大学池袋キャンパスで開催されました。今回は2005年度に修士論文を提出した大学院生7名の応募があり、これを3つのセッションに分けて、報告者が希望したコメンテーターからのコメントと応答、参加者をまじえた討論が行われました。
プログラムから再録すると(敬称略)、セッション1(司会:奥村隆)では立教大学・川野佐江子「「スーツ」を着る身体――近代理性とアンチ近代理性の対峙の場として」(コメント:草柳千早)、早稲田大学・伊藤聡洋「消費社会と宗教」(コメント:浅野智彦)の2報告、セッション2(司会:土井隆義)では筑波大学・湯野川礼「性的虐待をめぐる「語り」の社会学――「被害」の病理化」(コメント:上野千鶴子)、東京大学・野辺陽子「変容する親子規範――特別養子制度からみる血縁規範のゆくえ」(コメント:山田昌弘)の2報告、セッション3(司会:浅野智彦)では早稲田大学・関水徹平「現実の構成と相互行為」(コメント:奥村隆)、立教大学・深田耕一郎「生のほうへ――自立生活における全身性障害者と介助者の関係性にかんする実証的研究」(コメント:藤村正之)、青山学院大学・井上美砂「医療現場における多文化協働の試み――ベトナム人看護師受け入れの事例から」(コメント:玉野和志)の3報告がなされました。
各会場には30〜40名の参加者があり、事前に修論を読むことをお願いしていたコメンテーターからは、コメントのレジュメを用意していたコメンテーターもいるなど、充実したコメントがなされ、多岐にわたる大学の参加者からも多くの質問・発言がありました。全セッション終了後に同会場で懇親会を行いましたが、ここにも20名ほどの参加があり、異なる大学に所属する大学院生と教員が交流する機会になったように思います。
その後、報告者・コメンテーターからは、他大学の教員からのコメントをもらうこと、他大学の院生の修士論文を読むことが貴重な機会であったという感想、今回質疑を含めて1人50分という設定でしたが、もっと長い時間をとればさらに議論が深まったという感想が寄せられました。また、学会大会での報告との関係をどう考えるか、非会員が多い修士課程の院生への周知がもっと必要ではないか、という意見や提言も伺っています。
理事会では、今回の「修論フォーラム」の結果について議論してきましたが、一定の成功を収めたと判断して、2年目も継続して行うこととし、次回は筑波大学での2007年大会の1日目・午前に開催することにいたしました。大会時に設定することで、この研究交流の機会をさらに多くの参加者を得た活発なものにできるのではないか、と考えました。
次回も1回目と同様、報告者は2006年度に修士論文を提出した大学院生から公募することとし(ただし応募時にすでに関東社会学会会員であるか、同時に入会申し込みをすることを条件とします)、応募者が希望するコメンテーターが論文を事前に読んでコメントをするという形を予定しています。応募要領および開催の詳細は、次号ニュースに掲載します。
該当する会員の多数のご応募を期待するとともに、会員各位から非会員の修士課程院生のみなさんへの周知をお願いいたします。また、今回の「フォーラム」のために、ご多忙のなか修士論文をお読み下さり、コメント下さったコメンテーターのみなさんのご協力に、この場を借りて改めて深く感謝申し上げます。
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