HOME > 年次大会 > 第60回大会(報告要旨・報告概要) > 震災特別セッション1
年次大会
:第60回大会 (報告要旨・報告概要:震災特別セッション2)


震災特別セッション2「フクシマをめぐる言説と人々の意識」〔11号館7階 1172教室〕

司会:奥村 隆(立教大学)

セッション主旨 奥村 隆(立教大学)
1. 意識調査、報道、SNSに見る福島第一原子力発電所事故に関する「不安」 鈴木 努(情報・システム研究機構)
2. 『「フクシマ」論』と『住民投票運動とローカルレジーム』の間―方法論的検討 清原 悠(東京大学)

報告概要 準備中
セッション主旨

コーディネーター:奥村 隆(立教大学)

 東日本大震災をめぐってさまざまな言説が生産され、流通している。そのなかでもっとも衝撃的な作品というべきものが、開沼博氏が震災前に執筆した修士学位論文を震災後に刊行した『「フクシマ」論―原子力ムラはなぜ生まれたのか』(青土社)であるだろう。これは、福島が原発を受け入れるプロセスを実証的に辿ることで、中央と地方の関係に新しい光を当て、近代化や戦後成長の像を描きなおした画期的なものだった。福島出身の若い社会学者によるこのメッセージを、冷や水を浴びせかけられたように感じた首都圏の人々も多いことだろう。
 では、この本を私たちはどう受け止めればいいのか。それはどのような問題系を新しく開いたのか。そして、(もちろんすべての本がそうであるが)この本が解きえなかったいかなる課題が存在するのか。たとえば、「原子力」が戦後日本にとっても福島にとってもひとつの「夢」であったことをこの本は鋭く描きだす。では、3.11以降の日本、あるいは福島にとって「夢」とはどこにあるのか、あるいはそれは描くことができないのか。
 この重要な達成に、社会学者たちはなにを見出し、この先になにを展望していけばいいのだろうか。おそらく地域社会学、環境社会学、社会運動論、社会意識論、理論社会学などさまざまな立場から、この本の挑戦を受け止め、逆にこの本に挑んでいくことができるのだろう。このテーマセッションでは、この本を直接の批判対象にする形でも、この本が開いた問題系をさらに発展させる形でも、『「フクシマ」論』にインスパイアされた報告を募集し、そこから開かれる震災後の社会学的課題について検討することを試みたい。本セッションが、いわば“Challenge the Author”Sessionともいうべき試みを通して、東日本大震災をめぐる問いのありかを議論する機会になることを期待している。

プログラムはこちら

第1報告

意識調査、報道、SNSに見る福島第一原子力発電所事故に関する「不安」

準備中

第2報告

『「フクシマ」論』と『住民投票運動とローカルレジーム』の間―方法論的検討

準備中

報告概要

準備中

▲このページのトップへ