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年次大会
:第62回大会 (報告要旨・報告概要:テーマ部会A)


テーマ部会A 「包摂と排除」

司会者:宇都宮 京子(東洋大学)
討論者:市野川 容孝(東京大学)
本田 量久(東海大学)
部会要旨  
Max Weber's Legacy(マックス・ヴェーバーの遺産)
Lawrence A. Scaff(Wayne State University)
通訳:竹内 雅俊(中央大学)
水上 徹男(立教大学)
部会要旨

 テーマ部会Aでは、1月の研究例会に続いて「包摂と排除」という主題について取り上げてゆくことを計画してきました。前回の研究例会では、Universitaet Luzern から、講演者としてProf.Dr. Cornelia Bohn をお招きして、ルーマン理論を中心に討論をしました。今回は多元的なアプローチを取り上げて、「包摂と排除」に触れる内容を設定しました。とくにマックス・ヴェーバー生誕150周年を迎えた本年の企画として、海外からのヴェーバー研究者を迎えての討論となります。2012年にMax Weber in Americaでアメリカ社会学会賞を受賞されたWayne State UniversityのProf. Lawrence A. Scaffを招聘しました。この著書はヴェーバーのアメリカ滞在経験が、その後の研究にいかに影響していたかを明らかにしました。デュボイスとの出会いなど、このときの経験から人種に関係した包摂と排除のテーマなどももたらされています。今回はマックス・ヴェーバーの社会科学的遺産として、方法論的にも理論的にも多元的なアプローチが適用されていたことなどを取り上げます。ヴェーバーは、社会学の領域では社会や歴史を理解するためのアプローチやパラダイムを提示し、人間科学からとらえれば、世界の脱魔術化による近代的な生活やモダニティの発達があります。これら2つの異なる視点から、ヴェーバーのアプローチを明らかにしてゆきます。
 今回の企画では、「包摂と排除」と言うテーマに関連して海外のヴェーバー研究者と、日本の社会理論家との討論を計画してきました。アメリカ合衆国のScaff先生は、まさに適任者としてお招きすることになり、「Max Weber's Legacy (マックス・ヴェーバーの遺産)」と題してご報告していただきます。討論者は国内の理論社会学者の適任者にお願いすることになり、部会内での議論を経て交渉にあたりました。ドイツ社会学、ヴェーバー研究などで知られる市野川容孝氏(東京大学)に、快くお引き受けいただきました。もう一名は、アメリカ合衆国の公民権運動などの研究を行ってきた社会学者の本田量久氏(東海大学)にお願いしました。それぞれ異なる視点からの問題提起による、充実した議論が期待されます。Scaff先生の通訳は竹内雅俊氏(中央大学)が担当します。水上徹男(立教大学)も一部通訳をする予定です。
 ヴェーバー理論に関心のある方々だけでなく、幅広い皆さまのご参加をお待ちしております。

(文責:水上 徹男)

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