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年次大会
大会報告:第54回大会 (2006.6.17-18 慶応義塾大学 三田キャンパス西校舎)
第54回大会開催のご挨拶

大会開催実行委員長
藤田 弘夫 (慶應義塾大学 文学部)

 昨年6月に立教大学で開催されました関東社会学会大会総会で、第54回大会の開催をお引き受けして以来、早いもので1年を迎えようとしています。本学は関東社会学会の活動にかかわってきた会員が多く、いずれは引き受けざるをえないかと考えていました。本学での関東社会学会の大会は再組織されてから2度目の開催となります。本学の社会学の関係教員は社会学をどう考えるのかにもよりますが、かなりの数に達しています。社会学の教員は三田キャンパスだけでも文学部ばかりではなく、法学部、商学部など複数の学部に分属しています。3月末に、会員となっている教員で大会組織委員会を立ち上げ、準備を開始いたしました。 

 先ほど関東社会学会の再組織と申し上げましたが、私が関東社会学会と最初にかかわったころは、大会の出席者も少なく小所帯の学会という感じでした。一時は大会でも自由報告もなくシンポジウムがひとつだけで、出席者も20〜30人程度まで落ち込んでいたと思います。そうした事態を打開しようと、立教大学の故下田直春教授を中心に関東社会学会の活性化への試みがなされました。私も立教大学の笠原清志先生に誘われてお手伝いしたのが、懐かしく思い出されます。その後さまざまな先生方のご尽力により今日の関東社会学会の隆盛があるのだと思います。最近の関東社会学会の活気に満ちた大会を考えると昔日の観があります。

 今回の大会が、本学の学会員に多様な知的刺激を与える機会となることを、期待しております。とくに学生・大学院生には学会の真摯なディスカッションに触れる貴重な機会となることと考えております。大会は来たる6月17日(土)、18日(日)、JR山手線の田町駅から7分ほどの三田キャンパスで開催されます。三田キャンパスはかつて三田の山とよばれ、山上から海が見えたそうですが、今ではその面影すらありません。今でも三田の山とよばれていますが、実際には、周辺の高層化にともないビルの谷間になりかけています。

 大学のキャンパス内にも新しい建物が建設されましたが、大会の運営を考え、旧来の建物を発表会場とすることにいたしました。一世紀を越える古いキャンパスですので、興味深い記念碑が多くあります。休憩時や学会の終了時になどに、キャンパスをご散策いただけますと幸いです。三田キャンパスには重要文化財に指定されている建造物が2つあります。ひとつはコンドルの弟子の曾禰中条によるビクトリアン・ゴシックの図書館の旧館です。もうひとつは、日本で演説がはじまったといわれる演説館です。幕藩体制下には演説の習慣がなかったそうですが、ここではじまった演説は急速に広がり、自由民権運動のころには、実ににぎやかでけたたましい演説会が各地で開かれたそうです。

 本学は大学の中では比較的交通の便に恵まれているといえます。周辺にはJR田町駅のほか地下鉄の三田駅、赤羽橋駅など数駅があります。大会の運営にはいささかの不安を残しておりますが、交通の便だけは安心しております。6月17日、18日の両日、会員の皆様とともに、学生の方々も含め会員外の多数の方々のご来場をお待ちしております。

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第54回大会を振り返って

玉野 和志(研究委員会委員長・首都大学東京)

 第54回関東社会学会大会は、去る6月17日(土)・18日(日)の両日、慶應義塾大学(三田キャンパス)で開催され、多くの参加者を得て盛会のうちに終了しました。開催にあたっては、藤田弘夫大会開催実行委員長、澤井敦開催校理事をはじめ慶応義塾大学のスタッフのみなさまに、事前の周到な準備と当日の行き届いたお心配りをいただきました。ご尽力に心よりお礼申しあげます。

 第1日午前・午後と第2日午前には、自由報告部会が行われました。昨年度大会で初めて50を超えた報告が、今年度テーマセッションも含めてさらに増加し,登壇者数で数えて全部で58の報告が14の部会に分かれて行われました。第2日午後には、今年度新たに設定されたテーマにもとづき、1月から3月に開催された例会を踏まえた2つのテーマ部会が設けられました。2日間の各部会の詳細については、部会報告をご覧ください。

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