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年次大会
大会報告:第47回大会 (1999.6.12-13 早稲田大学)
第47回大会開催のご挨拶

大会開催校理事 
池岡 義孝 (早稲田大学)

 このたび、第47回関東社会学会大会の開催を、わたくしども早稲田大学人間科学部でお引き受けすることになりました。人間科学部のある所沢キャンパスは郊外型のキャンパスで、交通の便からすると大会開催には不適地かもしれませんが、それをおぎなうべく運営にあたる所存ですので、どうかよろしくお願いいたします。

 当学部は、1987年に、大学の創立100周年を記念して、新しい所沢キャンパスに、社会学、人類学、心理学、生物学、人間工学、スポーツ科学などの学問領域からなる学際的な学部として発足しました。また、1991年からは大学院人間科学研究科も開設されています。学部は3学科から構成されていますが、現在のところ社会学の教員は学科にまたがり9名、助手は3名となっています。

 ところで、今回の大会開催にあたっては、それを積極的にお引き受けしたという経緯があります。当学部は、上述したように社会学のスタッフと社会学を専攻する学部生、大学院生が相当数いながら、「社会学」という名称をもたない学際的な新しい学部、大学院ということで、社会学からする認知度がいまひとつであると認識しています。そうした状況を大会開催を機会に改善し、あわせて、大学院生諸君に自覚を高める経験を積むよい機会にしたいということが、開催をお引き受けした背景にあります。関東社会学会は長い歴史のある学会ですが、最近では機関誌への投稿者をみても、大会での自由報告の報告者をみても、若手研究者の登竜門の役割を担っているように思われます。わたくしども若い学部が、こうした学会運営のお手伝いを少しでもできれば幸いです。

 なお、今回は当学部のロケーションを考慮していただき、2日間とも、自由報告部会とテーマ部会を開催するという構成になっています。とくに2日目の日曜日は、バスの便が制限されますが、地図案内等をご覧のうえ、多くの方が参加されますようお願いいたします。

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第47回大会を振り返って

庄司 興吉 (前常任理事・研究委員会委員長 大会担当)

 1999年6月12日(土)と13日(日)の両日、早稲田大学人間科学部で、第47回関東社会学会大会が開催されました。大会開催校理事の池岡義孝先生をはじめ、同校の先生方、大学院生、学部学生のみなさんの多大なるご協力に深く感謝いたします。また、各部会の報告者、討論者、司会者の方々など、多くの関係各位にも厚く御礼申し上げます。

 テーマ部会は、昨年度の「研究領域の脱構築」を展開して、「福祉国家とジェンダー」「質的調査研究における『確からしさ』」「電子的インターアクションのリアリティ」「セクシュアリティとジェンダー」の4つが行われました。今年度は会場が都心からやや遠いことなどを配慮して開始時間を遅くし、土曜日にも自由報告部会を配置しましたが、それがテーマ部会にとってもプラスの方向に働いたようで、土曜日も日曜日も部会によって多少はありましたが、ほぼ同じくらいの参加者を記録しました。各部会の詳細については以下の報告をご参照ください。また、このように土日の両日にわたって行われた合計12の自由報告部会では、総計43もの報告がなされ、それぞれに熱心な討論が展開されました。2日にわたって部会を配置しつつ1部会の時間を短くしたため、部会の数は昨年の1.5倍になりましたが、報告の総数は1つ増えただけです。しかし内容的には今年もじつに多彩な報告がなされ、とりわけ若い人たちの研究関心や問題意識を知るうえではたいへん有意義な機会でした。各部会の内容についても、詳細は以下をご覧ください。

 昨年と今年のテーマ部会で「研究領域の脱構築」はある程度成果を上げたので、新しい理事会のもとの研究委員会では、それを引き継ぎつつ展開して新たなテーマを設定することが検討されています。来年度の会場は都心に予定されていますが、今年度の経験からすると、来年も土日にわたって自由報告部会を配置するのが良いのではないか、というような議論もなされています。内容的にも、活動的な会員である若い人たちの関心があらためて社会学の対象や方法そのもの、あるいは社会学とは何かという問いそのものに向けられてきているようにみえるので、正面からそうしたテーマを扱う全員参加の部会を設けてもいいのではないか、というような議論もなされています。

 新研究委員会からの呼びかけをご参照のうえ、ご意見やご希望などをどしどし事務局にお寄せください。

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